当院では、人生100年時代と言われる中、患者様が生涯を通じて健康な歯で生活ができるように予防歯科を推奨すると同時に、歯がなくなってしまった際の補填方法としてインプラントも推奨しています。

歯を失うということ

歯がなくなる原因

厚生省調べ

日本人の歯のなくなる原因は1位:歯周病、2位:虫歯(う蝕)、3位:破折です。
そして、歯を失うリスクは加齢と共に増加し、65歳をピークとしています。

健康な歯で生活し続けるために、歯がなくならない様にケアしていくことはとても大切ですが、そもそも何故なくなってはいけないのでしょうか。

歯が失うことで起こる弊害

歯がなくなると日常生活を送る中で次のような弊害が起こります。

  1. 噛む場所が減り、食べ物を噛みにくくなる。
    特になくなる傾向の強い奥歯は食べ物をすり潰すうえで最も重要な部分ですから咀嚼効率が大きく下がることになります。また、前歯がなくなると見た目にも大きく影響が出てしまいます。
  2. 歯並びのバランスが崩れる。
    通常、歯は両隣の歯や頬舌などと支えあって存在しており、歯失うことで歯並びのバランスが崩れ、歯の位置がズレてしまいます。歯の位置がズレることで噛み合わせが悪くなったり、歯と歯の隙間に物が挟まりやすくなったりします。
  3. 食べ物が食べにくくなることで消化器官にも影響がでる。
    消化は食べ物を歯で咀嚼して体積を小さくし、唾液と混ぜることで消化しやすい状態にして胃に運ばれます。それに対して歯を失って食べ物が食べにくくなると、食べ物を咀嚼して体積小さくすることが上手くできないため胃の負担が大きくなり消化不良を起こす原因になります。

長寿命化・高齢化が進むにつれて問題とされてきているのが「フレイル」という状態です。
日本語でいうと「虚弱」ということですが、加齢に伴い心身の機能が徐々に低下し自立度低下を経て要介護に陥っていく機能低下の負のスパイラルの入り口をフレイルと定義しています。
そしてこのフレイルの初期段階に「オーラルフレイル」と言われる噛む能力の低下などが含まれます。
フレイルを予防して、いつまでも健康であるためにはお口の健康を保って食事を美味しくいただくことが大切なのです。

インプラントの有用性

歯がなくなってしまった場合、歯を補填する方法は主に、入れ歯/ブリッジ/インプラントという3つの方法があります。
3つの補填方法の違いは下記の通りです。

補填方法 周囲の歯への影響 咀嚼能力の比較 手入れ方法
入れ歯 留め具を入れるため少し歯を削ることがあります。 30%程度 外して洗浄剤を用います。
ブリッジ 周りの歯を全面削りはめ込みます 70%程度 繋がっているので下の部分は専用の器具で磨きます。
インプラント 周りを触らずに歯ができます。 90%程度 本来の歯と同様に磨いていただくことが多いです。

このように、インプラントは周囲の歯に影響がなく、日常生活を送る上で最も本物の歯と近い形で生活をすることができます。

インプラントのデメリット

  • 自費診療であるため通常の保険がききません。
  • 安全に行うためには時間がかかります。
  • 通常の歯と同じく歯周病にかかるため定期的に検診とクリーニングが必要です。

これらの治療法の利点欠点は平均化した場合の話であり、お口の状態は個々人で全く異なります。
そのためご提案できるものも一人ひとり異なるため一度ご相談の上決めていくことになります。